事例紹介
S邸
この建物は宮城県の小さな地方都市の郊外にあります。老夫婦、二人の娘、孫と一世帯ながら、3世代の成人が生活を共にする為、お互いの「ある程度の距離感」が求められました。その他、冬季の気温の低下が激しいのでこれに対する対策をしっかりして欲しいとの要望がありました。
家族の距離感の調整(ライフスタイルとプライバシーの問題)の為には、住宅内をパブリックなゾーンとプライベートなゾーンの他に、両者の中間的な存在のセミパブリックなゾーンに分けて考えました。セミパブリックなゾーンとは、セカンドリビング、和室、書斎コーナーなどです。これらの空間は、パブリックなゾーンとの2つの建具で接続されていて、その両方を閉めれば完全なプライベートスペースにする事が出来、一方の建具を閉じるとパブリック性の高いプライベートスペースになります。このようにして必要に応じてセミパブリックな空間の私有化(プライベート化)出来ると、プライベートとパブリックだけでは捉えづらい家族間のある程度の距離感というものが得られ易いと思いました。建具の位置でプライバシーとパブリックの濃度の調整をするイメージです。
また、温熱環境的には深夜電力を利用し、土間コンクリートに蓄熱する暖房システムを採用しました。全館暖房システムとし、ローコストで温かい室内空間を目指しています。ワンヴォリュームに近いほうが室内の温熱環境に偏差が少ないため、通常、2階の各室は1階の部屋と連続しています。生活の中で1階と区画をしたい場合は、格子状の建具を移動し、視線や音の大部分を遮断します。また、中間期には2階の個室や、リビングの上部に設置されたトップライトを開けると穏やかに空気が動き心地よい風をもたらします。建物の断面に現れる壁と斜め天井を曲面でつなぎ、壁と天井の連続感を出して空気の流れをイメージし易くしました。
家族の距離感の調整(ライフスタイルとプライバシーの問題)の為には、住宅内をパブリックなゾーンとプライベートなゾーンの他に、両者の中間的な存在のセミパブリックなゾーンに分けて考えました。セミパブリックなゾーンとは、セカンドリビング、和室、書斎コーナーなどです。これらの空間は、パブリックなゾーンとの2つの建具で接続されていて、その両方を閉めれば完全なプライベートスペースにする事が出来、一方の建具を閉じるとパブリック性の高いプライベートスペースになります。このようにして必要に応じてセミパブリックな空間の私有化(プライベート化)出来ると、プライベートとパブリックだけでは捉えづらい家族間のある程度の距離感というものが得られ易いと思いました。建具の位置でプライバシーとパブリックの濃度の調整をするイメージです。
また、温熱環境的には深夜電力を利用し、土間コンクリートに蓄熱する暖房システムを採用しました。全館暖房システムとし、ローコストで温かい室内空間を目指しています。ワンヴォリュームに近いほうが室内の温熱環境に偏差が少ないため、通常、2階の各室は1階の部屋と連続しています。生活の中で1階と区画をしたい場合は、格子状の建具を移動し、視線や音の大部分を遮断します。また、中間期には2階の個室や、リビングの上部に設置されたトップライトを開けると穏やかに空気が動き心地よい風をもたらします。建物の断面に現れる壁と斜め天井を曲面でつなぎ、壁と天井の連続感を出して空気の流れをイメージし易くしました。
建物概要
工事種類 |
新築工事 |
用途 |
住宅 |
構造別 |
木造 |
所在地 |
宮城県黒川郡 |
用途 |
|||
敷地面積 |
856.11㎡ |
建築面積 |
209.38㎡ |
延床面積 |
249.72㎡ |
階数 |
地上2階 |
構造 |
竣工 |
2010年12月 |